Q:四季に合わせる珈琲ということですがよく分かりません。


A:大きく違うのは夏と冬です。夏は皆さん汗をかき、どうしても塩分の多い濃い味の食事が欲しくなります。 料理人も夏は塩をほんの少し多目にすることで人はおいしく感じるといいます。皆さんも夏の食事を考えてみてください。珈琲も同じことで、 夏は苦めで濃いようでありながらサッパリした味にします。冬は寒いわけですからコクのある繊細な味がおいしいと感じるのだと思います。北海道と九州では多少の違いはあっても基本的に同じ傾向にあるはずです。

そして、私たちの暮らす日本の風土、素材に恵まれた料理、水も関係していると思います。欧米はカルシウム、マグネシウムを多く含む「硬水」という水です。 硬水は料理に使うとタンパク質が固くなり適していません。欧米の料理は素材の問題もありますが、バターやオリーブオイル、生クリームなどソースに工夫した料理が発達したようです。 だから、あちらはエスプレッソなんです。日本の水は素材の旨みを引き出せる「軟水」です。水と素材に恵まれた淡白で繊細な日本料理はエスプレッソではないはずです。 エスプレッソはイタリアで飲んでエスプレッソであって、日本茶は日本で飲んで日本茶なのと同じだと思うのです。どうして日本人までエスプレッソなのか私が教えてもらいたいです。
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