Q:喫茶店と珈琲店は違うのですか?


A:確かに「喫茶店」「珈琲店」と言いますね。どちらも「珈琲」を提供しますが全く違う業種です。喫茶店の悪口言うつもりではありませんので、誤解のないように私の意見としてご覧下さい。

喫茶店とは
ちなみに新潟市だと昭和30年代、繁華街を中心(及び花柳界)に増えまして、その頃客席がだいたい一日20〜30回転したそうです。私の店にすると25席ですから500〜750人の利用があることになります。それくらい流行ったんです。今こんなに流行ったら私毎月海外に珈琲の勉強に行ってます。まあ、過去にそれくらい可愛がっていただいた時代もあったんです。 ちょっと疲れたなって時やのど乾いたなって時の休憩や「あそこの店行ったら私の話聞いてもらえるから」って、お店の方と話に行くとか、社交的で場所を提供してお金をいただきます。珈琲はメーカーから既に煎られた味の出来上がった豆を仕入れ、お店では淹れるだけの作業になります。場所提供が目的だから、お店の方たち珈琲のこと詳しくありません。喫茶店って特に資格も技術も必要ありませんから、「何か自分の店を持ちたいわ」という方が小奇麗だし手っ取り早くできる職業で増えたのではないかと思います。

珈琲店とは
珈琲店って言いましても全国に僅かで説明しにくいので皆さんご存知と思いますが、「自家焙煎の店」ということで進めます。自家焙煎でも「珈琲店」と「喫茶店」とありますがここでは「珈琲店」です。自家焙煎の「珈琲店」とは、煎った珈琲豆をメーカーから仕入れずに煎らない生の豆を仕入れてお店で煎る、味を創造し責任を持つということなんです。おいしさは煎り方で8割決まってしまうからです。皆さんも考えてみてください。メイン商品の味の創造を他人任せにした珈琲専門店って、おかしいのであって、こんなことが許されるのはこの業界ぐらいでしょうが、もう無理だと思います。自分で煎った方が新鮮だしいいようにできますから。メーカーのコンピュータで大量生産された珈琲と次元が違います。ケーキ屋さんパン屋さんと同じようなもので、出来上がったケーキやパンを仕入れて売ってるだけのお店ってスーパー別にして今ありませんよね。喫茶店のメインは場所提供で珈琲店は珈琲がメインということです。珈琲豆やカップの中身で勝負しているということです。 来日も来日も豆を煎って、珈琲のおいしさを引き出す努力をし、珈琲の本当のおいしさや知識を知ってもらいたいと頑張ってるんです。

最近では喫茶店の出店は無く、最近よく見かける「注文をいただいてから焙煎します」という自家焙煎の出店が目立ちます。そのようなお店はスーパーやデパート等のいつ煎ったかわからない豆よりは良い程度だと思っています。
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